熱帯魚を飼おうと思ったときに、まず必要なのが水槽ですよね。
いざお店に行ってみると、思ったよりも種類があって悩んでしまうこともあるかもしれません。
わたしもお店で勤めていたときに、よくお客さんからどれがいいのか相談されました。
今回は水槽選びの1つのポイントになる『水槽の素材』について解説していきます!
ガラス水槽の特徴
まずは水槽選びの基本になるガラス水槽のメリットデメリットを紹介します。
ガラスは水槽の素材として、もっとも一般に流通している素材ですね。
たいてい水槽といえばガラス水槽になるでしょう。
まよったらガラス水槽を選べばOKですが、以下のようなポイントに注意してあつかってくださいね。
ガラス水槽のメリット
キズに強い
ガラス水槽はキズに強いので、ガンコなコケが付いたときにも、スポンジでこすることができます。
水槽にはコケが付きものなので、洗いやすいのはメリットですよね。
もちろん金属タワシなどあまりに固いものでこするとキズが付くので、基本的には食器用として販売されているスポンジを選びましょう。
大きい水槽も安い
水槽はなるべく大きいほうが迫力がありますよね。
ガラス水槽は安いため、とくに大きい水槽を選びたいときに、アクリルと比べてかなり安くなります。
小型水槽でも、やはりアクリルに比べて安いので、予算を抑えたい方にもおすすめですね。
修理できる
ガラス水槽は、ガラスの板を接着しているシリコン部分が経年劣化します。
そのままだと水が漏れてしまうこともありますが、基本的には水漏れしても修理して使うことができます。
もちろん失敗すると大惨事なので、DIYに慣れた方にお願いしましょう。
ガラス水槽のデメリット
重たい
ガラス水槽は、アクリルやプラスチックの水槽に比べて少し重たいデメリットがあります。
たとえば、45×30×30㎝の水槽で比べると、
- ガラス……約8~9㎏(オールガラスタイプ)
- アクリル…約4~5㎏
と、だいたい半分程度の軽さになります。
60㎝ぐらいまでの水槽であれば持ってすぐにわかるほど重さに違いがありますね。
床への負担や設置の手間を考えると、やはりアクリルにメリットがあるといえるでしょう。
シリコンの劣化に注意
ガラス水槽は、ガラス面の接着にシリコンを使っています。
どうしてもシリコンは経年劣化が防げず、また掃除するときにシリコンをキズつけてしまうこともあります。
補修はできるものの、水漏れするリスクはほかの水槽よりも大きくなってしまうことは頭に入れておきましょう。
アクリル水槽の特徴
とくに大型の水槽で人気なのがアクリル水槽です。
専門店だと店頭に置いてあることもありますが、まだまだ商品としては数が少ないですね。
メリットも多い水槽ですが、あまり普及していない理由もあります。
アクリル水槽のメリット
透明度が高い
アクリル水槽何よりのメリットが、ガラス水槽に比べて透明度が高く、水槽内がきれいに見えるというメリットです。
ガラスの透明度は92%、それに対しアクリルは93%。
微々たる差ですが、やはり比べてみるとアクリルのほうがクリアに観察できることが分かりますね。
写真を撮ってみるとアクリルのほうが反射が少ないので、Instagramなどに乗せるキレイな写真を撮りたいならアクリル水槽のほうがいいかもしれませんね。
軽い
すでにガラス水槽の項目で紹介していますが、アクリルはガラスに比べてかなり軽量です。
ガラス水槽のおおよそ半分の重さになるアクリル水槽なら、床や置き場所へのダメージを最小限にできますね。
割れにくい
アクリルはガラスのように割れるリスクが少ないです。
もちろん強い衝撃が加わると割れますが、ガラスのように粉砕しにくいので比較的安全と言えますね。
お子さんがいる家庭などでは、万が一のことを考えてもアクリル水槽がおすすめです。
アクリル水槽のデメリット
価格が高い
アクリル水槽はガラス水槽に比べてかなり価格が高いです。
軽さは半分ですが、値段は倍以上になることもありますね。
素材としてガラスよりもアクリルのほうが高いのが一番の理由でしょう。
キズに弱い
アクリルはガラス水槽に比べて、かなりキズに弱いです。
スポンジで磨くだけでも擦り傷ができる場合もあるので、クロスなどで磨くのが基本です。
ただし、あまりに深いキズでなければ、アクリル用研磨剤で磨くことで元通りになります。
プレコのように、吸い付くいてコケを食べる魚は避けたほうが安心ですね。
プラスチック水槽の特徴
プラスチックの水槽は、とくに初心者の方に人気です。
ただし、その後水槽を買うときに、あまり選ばれなくなる水槽でもあります。
プラスチックにはプラスチックのメリットがありますが、長く使うことを考えるなら注意点も理解しておきましょう。
プラスチック水槽のメリット
価格が安い
プラスチック水槽はほかの水槽に比べて価格が安い特徴があります。
1,000円台のセット水槽も珍しくないので、小型水槽でアクアリウムを始めたい方にはうれしいでしょね。
軽い
プラスチック製の水槽は、アクリルよりも軽量です。
そもそも小型水槽しかないので、そこまで重さを重視することは少ないかもしれませんね。
割れにくい
プラスチックなので、ガラスに比べると割れにくいメリットもあります。
もちろんまったく割れないわけではありませんが、ガラスのように鋭利に割れたり、飛び散ることが少ないです。
軽いというメリットもあわせて考えると、お子さんが使う水槽としておすすめといえますね。
プラスチック水槽のデメリット
キズにとても弱い
ガラス水槽は、アクリル水槽にもましてキズに弱いです。
アクリルのように磨くこともできず、しっかり掃除すればするほど擦り傷がふえて曇ってしまうので、1~2年が寿命と考えたほうがいいでしょう。
プレコのようにガラス面に吸い付く魚は避けたほうがいいですね。
水槽のサイズが小さい
プラスチックは強度がないので、基本的には小型水槽しかありません。
大きくても30㎝程度が限界です。
プラスチック水槽で飼育するなら、ネオンテトラやグッピー、ベタといった小型の魚を飼育するのにとどめておくといいですね。
それぞれのデメリットをよく理解して水槽を選ぼう!
水槽は魚を飼うなら必須アイテムで、魚がいる以上水槽はかかせません。
つまり、扱いやすい水槽を選ぶことでアクアリウムも快適になるので、できるだけこだわって選ぶべきだといえますね。
メリットを考えるのはもちろん、デメリットが大きくなると買い替える必要も出てくるので、今回紹介したようなデメリットも考えて水槽を選んでくださいね。