健康長寿!ヒョウモントカゲモドキの寿命と長生きさせるコツ

健康長寿!ヒョウモントカゲモドキの寿命と長生きさせるコツ

見た目も行動も愛らしいヒョウモントカゲモドキ。

せっかくお迎えしたら、いつまでも一緒にいたいものです。

しかしヒョウモントカゲモドキにはヒョウモントカゲモドキの生態があり、人間のような健康管理はできませんよね。

そこで今回は、ヒョウモントカゲモドキの寿命と、健康維 持について解説します。

ヒョウモントカゲモドキの寿命は犬猫より長い?

ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)は人間に比べると小さな生き物ですが、とても寿命は長いです。

野生のヒョウモントカゲモドキは約15年飼育下では20年以上生きることも珍しくありません。

これは犬や猫などの哺乳類よりも長い寿命ですよね。

爬虫類はもともと寿命が長い傾向にありますが、ニシアフリカトカゲモドキが10年程度ということを考えれば、ヒョウモントカゲモドキは寿命の長い爬虫類だと言えますね。

健康長寿に繋がるヒョウモントカゲモドキの飼育三箇条

ヒョウモントカゲモドキ

レオパは寿命の長い爬虫類ですが、もちろんこれは健康であればこそ。

悲しいことに、飼い主が気軽に飼育してしまい、短命で終わるレオパが後を絶たないのも事実です。

今回は、とくに初心者に気をつけて欲しい飼育のポイントを紹介します。

その1.多すぎず少なすぎない「栄養管理」

生き物の健康管理は栄養摂取から始まります。

ヒョウモントカゲモドキの場合は、様々な昆虫を食べますよね。

与える昆虫の種類によっては、栄養の不足や、逆にカロリー過剰もあり得るうえに、根本的な量や、餌の質(餌が痩せていないか、清潔な環境でキープされているか)なども重要です。

健康な食事がなければ長寿はありえないので、

  1. 適切な量
  2. 適切な頻度
  3. 栄養価の高い餌

を心がけましょう。

やや与えるコツはありますが、人工餌は栄養バランスが整っていて、消化吸収もいいので、早いうちに慣らしてあげるのもいいでしょう。

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その2.体調を整える「温度•湿度管理」

レオパはご存知の通り、日本にもともと生息する生き物ではありません。

つまり日本の気候では体調を整えることができないので、もともと生活していた環境に、極力近づけてあげる必要があるのです。

レオパは主に中東の乾燥地帯に生息している生き物ですが、湿度も重要です。

自然環境でも外は乾燥していますが、巣穴は湿気を蓄えて湿度が高い環境にあるといわれています。

飼育下でもケース全体を湿らせるわけではなく、落ち着けるシェルター内が暗くジメジメしているのが望ましいでしょう。

これに関しては、タッパーシェルターに水を含ませたミズゴケを敷いたり、ウエットシェルターを使うことで簡単に再現できます。

温度管理についてはよく誤解されますが、基本的に地面の温度、空気の温度どちらも保つ必要があります。

地面の温度については代謝に直接影響があるので、よくパネルヒーターを使って保温している方が多いですよね。

しかし、ケージ内の空気の温度をあげるのも大切なのに、パネルヒーターだけで飼育すると、ゲージ全体が温まりにくく、結果的に温度が足りないということにもなりかねません。

しっかり温湿度計でケージ内の状態を確認し、ヒーターの設定温度や、湿度を調節してあげるようにしましょう。



その3.体力を回復「睡眠管理」

あまり意識されないポイントですが、生き物なので睡眠も非常に大切です。
レオパは夜行性なので、人間と生活リズムが逆です。

つまり、夜も電気を付けている人間の生活では、レオパは少なからずストレスを感じている可能性を考えなければいけません。

シェルターが設置されていなかったり、夜通し部屋が明るい環境で長期にわたって飼育された個体は成長が遅い傾向もあるので、代謝に大きく影響があるのかもしれませんね。

代謝が悪化すると消化や脱皮サイクルにも悪影響がでる可能性もあるので、結果的に病気等につながる可能性もあります。

基本的にはある程度人間の生活リズムにも慣れて、明るい時間にも姿を表すようにはなりますが、それを踏まえてもうなるべく一定のリズムで活動できるよう管理してあげると安心です。

とくに給餌の頻度が管理できないと、結果的に餌の量の配分が難しくなり、消化不良で体力を消耗してしまうなどの問題が起こりやすいので、ある程度レオパの活動時間を把握して、給餌のリズムは飼い主さんで意識して管理するといいですね。

気を付けたいヒョウモントカゲモドキの病気

どの生き物も病気のリスクはありますが、改良が進んだレオパに関しては、一層そのリスクは高くなっているように思います。

どんなに気を使って管理していても病気は起こり得るので、日頃からよく観察して病気の兆候にいち早く気付き、爬虫類に精通する動物病院で治療してあげましょう。

脱皮不全

レオパは、成長や健康維持のために、頻繁に脱皮する生き物です。

湿度管理が適切であれば自分で上手に脱皮しますが、まれに上手に脱げないことがあります。

古い皮が残ると、人間で言えば腕に輪ゴムを巻いているのと同じで、血流が阻害され壊死してしまう可能性すらあります。

この場合は人間の手で脱皮を手伝ってあげる必要がありますが、慣れていなければ尻尾の自切を招いたり、体を傷つけてしまうこともあるので、心配なら動物病院で処置してもらいましょう。

消化不良

レオパはよく食べる割に、消化器官が少しデリケートです。

とくに食べすぎてしまった場合や、温度変化が激しい場合、パネルヒーターを使わずお腹 が冷えてしまった場合、床材の誤飲などで、消化不良が起こります。

消化不良が起こると栄養の吸収や排泄ができず、痩せてしまったり、糞詰まりで死んでしまうこともあり得ます。

消化不良はたいてい飼い主さんの管理で回避できるので、まずは飼育環境を見直してあげましょう。

経験上、底面の温度を管理してあげると改善することも多いですが、症状によってはそれを待っていると命に関わる事もあるので、早めに動物病院へ行くことをお勧めします。

ちなみに筆者は、消化不良を頻発する場合には人工飼料(とくにレオパゲルドライ)を、餌付かない場合はイエコのSからMまでを与えています。ワーム類は見た目の割に消化しにくいので、消化不良しやすい個体には避けてあげるといいかもしれませんね。

拒食

レオパは基本的には食欲旺盛な生き物ですが、何かをきっかけに餌を食べなくなることがあります。

例えば餌を食べた時に口に刺さったり、生き餌に噛まれたり、消化不良や卵詰まりが原因になることもありますね。

気分的なものであれば試行錯誤で対応できますが、場合によっては強制給餌なども検討してみましょう。

原因が他の疾患にある場合は、早めに動物病院で対処してもらうことも必要です。

クル病

クル病は、長期に渡って栄養の偏りがあった場合に体に異常が起こる病気です。
具体的に言えばカルシウムが伴で、カルシウムの不足、カルシウムの吸収を阻害するリンの過剰摂取、ビタミンD3の不足などが原因になり得ます。

カルシウムが不足しているので骨格に異常が起こる他、痙攣や成長不良、消化不良などさまざまな症状を表します。

特異な体質を持っていない限り、普段の餌に定期的にカルシウムパウダーとビタミン剤を用いることで回避できるので、レオパに対応するカルシウムパウダーとビタミン剤は常備しておきましょう。

ビタミン(とくにD3)に関しては過剰になると体調に影響することもあるので、もしこれらの栄養管理が難しい場合は、レオパゲルなど栄養をあらかじめ調整してある人工餌に慣れさせてあげるのも一つの方法です。

まとめ

レオパはよく初心者にも飼育しやすいエキゾチックアニマルだと紹介されることがあります。

実際、私自身5匹のレオパを迎えて飼育してきましたが、難しいという印象はありません。

しかしこれはあくまでペットショップの店員や、動物の飼育管理の経験がある方から見た意見です。

初心者の方が気軽に飼えるか、という価値観で判断すると、答えはまた変わってくるでしょう。

今回はそれも加味して、「栄養管理」「温度湿度管理」「病気」など、大きく分けて紹介しましたが、それでもまだ注意してほしい細かいポイントがあります。

可愛いレオパを元気に長生きさせてあげるためにも、当サイトで紹介されている情報や、信頼できる書籍などで情報を集めて、理想の環境で飼育してあげてくださいね。

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