様々なモルフがいるレオパ。
アルビノと聞くと目が赤く、真っ白な身体を想像するかと思いますが、レオパのアルビノは少し違います。
主に3系統が中心となって流通していますが、今回はその中のベルアルビノについて飼い主目線の魅力などをお伝えします。
ベルアルビノの特徴

まずは一般的なベルアルビノの特徴について解説します。
ベルアルビノとされている個体でもそれぞれ特徴が違うので、共通する特徴について解説しますが、ぜひお店でベルアルビノ同士の違いも楽しんで選んでみてくださいね。
そもそもアルビノって?
黒い色素であるメラニンを持たない、色素欠乏症とも呼ばれる遺伝子疾患を一般的にアルビノと呼びます。
多くの動物はこの黒色色素が抜けると身体の色が白く見えるのですが、レオパのアルビノは他の動物とは少し違い、黒色色素が抜けても白くなるのではなく、元々持つ黄色などの色素が残るので、身体の色が真っ白にはならないのが特徴です。
また、レオパの代表的なアルビノは3系統あり、トレンパーアルビノ、レインウォーターアルビノ、ベルアルビノとそれぞれに作出者の名前が付けられていて、柄や発色などに少し違いがあります。
身体や目の色

3つのアルビノの中で最も遅く流通するようになったのが、マーク・ベル氏が作出したベルアルビノです。
最も黒の色素が少ないと言われていて、3つのアルビノの中で目の色が赤くなる生体が多く、目の色彩は明るい赤。虹彩には血走ったようなピンク色の血管が見られます。
他のアルビノに比べ、模様のメリハリが強く、濃い茶色がはっきりと出るので、体色の発色は3つのアルビノの中で一番強く出ます。
比較的小柄な個体が多く、我が家では複数のレオパを飼っていますが、他の個体に比べるとやはり少し小さいです。
また、目がキリっとしていて少し厳つい顔立ちをしているのも特徴的ですね。
管理人宅のベルアルビノはベビーでお迎えしましたが、ほかのモルフに比べて成長が遅く、同時期に購入したトレンパーアルビノに比べて1周り小さいです。
成長が遅いと少し不安になってしまいますが、しっかり食べて発色もいいようであれば、ベルアルビノに関してはあまり心配しなくてもいいかもしれませんね。
視力について
レオパの視力は優れていて、動体視力も悪くありません。
しかし、アルビノの個体は先程述べたように完全ではありませんが、黒色色素が欠如しているので目の色素も薄くなります。
黒の色素が少ないと、瞳孔から入ってくる光の量をうまく調整出来なくなってしまい、余分な光が網膜に届いてしまうので、一般的に眩しいと感じない明るさでもアルビノの個体は物凄く眩しく感じてしまっています。
その為、明るい所ではよく目が見えず、うまく餌が捕まえられないというトラブルが発生します。
特にベルアルビノは、3つのアルビノの中で最も黒色色素が少ないので、光に弱く、視力が悪い傾向にあります。
我が家で飼っているベルアルビノもやはり視力が悪いようで、コオロギなどの生き餌をケージに放してもうまく捕まえる事が出来ませんでした。
管理人宅のベルアルビノも、かなり視力が弱いように思います。
電気を消した後の方が好んで活動しますが、そうなるとエサを与えにくいので、活き餌を与えるときはエサ皿を使用して、コオロギは脚を取って動きを鈍くして与えています。
ベルアルビノの価格や流通量

ベルアルビノをお迎えしたい方のために、価格や流通量など、入手しやすさについて解説します。
ちなみに2020年10月現在の情報となりますので、時間がたつと変化する可能性もありますのでご了承ください。
平均的な価格
レオパのアルビノは比較的に流通量が多いので手頃な価格で売られていることが多く、1万円前後で売られています。
有名なブリーダーさんや珍しいコンボの個体だと高価な値で売られていることも。
管理人宅のベルアルビノは、爬虫類即売会で5000円でお迎えしました。
即売会はブリーダーさんと直に取引できるので詳しく話を聞けますし、価格も安めなのでおすすめです。
入手のしやすさ
レオパのアルビノは流通量が多いと述べましたが、3つのアルビノの中で最も流通量が多いのがトレンパーアルビノ、次にベルアルビノ、その次にレインウォーターアルビノの順に手に入りやすいように感じます。
(レインウォーターアルビノは私もまだ見たことがありません…)
ベルアルビノの繁殖について
レオパは比較的繁殖が簡単な爬虫類ですが、品種改良が活発なので、血統を考えて繁殖させなければいけません。
ベルアルビノを含めたアルビノはとくにその傾向が顕著なので、ベルアルビノの繁殖では以下のようなポイントに注意しましょう。
繁殖とコンボモルフ
ベルアルビノは劣性遺伝となっているので、劣性遺伝同士の遺伝子が揃わないとその特徴が表現されません。
その為、優性遺伝の個体と掛け合わせても、アルビノとしての特徴は現れず、例えば優性遺伝であるハイイエローと交配しても生まれてくるのはハイイエローとなります。
逆に相性がいいと言われているのがエニグマとのコンボ。 ベルエニグマと呼ばれ、目が赤くなり、とても綺麗です。
もう1つオススメなのがスーパーハイポタンジェリンとのコンボ。 ベルサングローと呼ばれ、濃いオレンジがとても綺麗に発色します。
他にもいろいろなコンボモルフがあるのでお気に入りのコンボを探してみてください。
オススメしない掛け合わせ
レモンフロストの遺伝子を持つすべての個体は、ランダムで致死性のある腫瘍が発生する可能性があるとされているので、レモンフロストとの掛け合わせはあまりおススメされていません。
100%腫瘍が発生するわけではないですが、死んでしまう可能性があるので避けた方がいいと思います。
ベルアルビノを飼ってみて

ベルアルビノの魅力
ベルアルビノの1番の魅力はやはり目です。
私がベルアルビノをお迎えしたのもキリっとしたその目に一目惚れしたからなんです。
ベルアルビノの目は本当に魅力的で、この目に見つめられると飼い主はメロメロです。笑
飼う上で気を付けている事
我が家で飼っている個体は目が悪く、自分でうまく餌を捕まえられないので、ピンセットで与える様にしています。
明かりを暗くしてあげるとうまく食べれたりするので部屋を暗くすることも試してみてください。
生き餌をケージに入れっぱなしにするのは目の悪い個体にはかなりストレスになってしまうので入れっぱなしにしないようにしてあげてくださいね。
ベルアルビノは光に弱いとお話ししたように強い光に長時間晒さないように気を付けています。(フラッシュなどの強い光に当たると、すごく眩しそうに目を細めます…)
特に生まれたばかりのベビーには注意が必要で、最悪の場合、視力がほとんどなくなってしまうそうです。
成長につれて少しは光に適応すると言われていますが、飼う際は光に注意してあげてください。
今回はレオパのベルアルビノについて、実際に飼育している方にその魅力や飼育する注意点を解説していただきました。
私もベルアルビノをベビーから飼育しているのですが、体が小さめだということ、ほかのアルビノに比べても光に弱く、視力が弱いという共通点があったので、これは遺伝的な特徴といえるかもしれませんね。
アルビノの中でも発色がはっきりしていて、とても魅力的なモルフですが、視力が弱いことを配慮して、給餌や管理をしてあげるといいでしょう。
やさしい熱帯魚さんサテライトでは今後もレオパのモルフについて解説していきますので、興味がある方はぜひまた遊びに来てくださいね!