かわいいレオパと同じ空間で飼育できれば理想的ではありますが、お互いの安全のため、理想の環境を作ってあげるために、レオパ専用の空間を作ってあげる必要があります。
その空間を仕切るのかケージ。いわばレオパの暮らす世界のすべてです。
ケージはこだわると値段も高くなるので「これでいいや」と選ばれがちですが、レオパの世界のすべてと考えるとこだわりたいですよね。
今回はそんな重要なレオパの飼育ケージについて解説します。
ヒョウモントカゲモドキ用ケージ選びのキホン

レオパはまごうことなき爬虫類です。
なので基本は「爬虫類用ケージ」から選ぶことになるのですが、爬虫類といってもカメからトカゲ、ヘビ、大きさにしてもモニターのような大きい爬虫類から手のひらサイズのカナヘビまで様々で、木の上で生活するのか地表で生活するのか土に潜るのかなどなどそれぞれ飼育する生体に合わせて選らばなければいけません。
ではレオパの飼育を前提にするとどういうポイントを重点的に考えるべきなのでしょうか。
好奇心旺盛で脱走癖がある
臆病でずっと隠れているようなヤモリも多いですが、レオパは好奇心旺盛で、ケージの外に出たがるような行動も見せます。
つまり脱走のリスクが高いので、しっかりと蓋ができるケージが必須です。
どう見ても登れないような高さであっても、レイアウトが倒れたり、不意に周囲のものが落ち、ハシゴになって逃げられるシチュエーションも考えられるので、しっかり蓋ができるものを選びましょう。
ケージ内に湿度・温度の変化が必要
活動するエリアが必要なのはもちろんですが、そのほかにもケージ内にすこし環境の変化をつけてあげることで体調を整えてあげることができます。
湿度に関しては脱皮に重要ですが、全体がじめじめしてしまうと調子を崩しやすいですし、メンテナンスもしにくいので、シェルターを入れてそこを加湿します。
また温度に関しても、レオパが暑いと思ったとき、寒いと思ったときに移動できるスペースが必要です。
一見広そうに見えても、ヒーターなどのスペースを考えると結果的に狭かったということも考えられるので、そういった環境の変化をつけられる余裕を持った大きさにしましょう。
地表性のヤモリ
爬虫類ケージの一部は、立体的に動けるように縦に長いものもあります。
しかしレオパは地表性、つまり基本的に地面を這って生活するヤモリなので、そこまでの高さは必要ありません。
多少の凹凸は探検するように歩き回ることもありますが、そこまで高さは必要なく、むしろ十分歩ける平面を広く確保してあげたほうが生活しやすいでしょう。
尻尾を伸ばして歩けるよう、レオパの全長×1.5倍はあると安心ですね。
夜行性で隠れ家が必須
ヤモリの多くは夜行性です。
レオパも例外ではなく、昼はあまり活動せず夜に活発になります。
つまり日の高いうちに安心できるシェルターが必要になり、それを見込んだスペースが必要になります。
シェルターも床に設置することになるので、やはり平面を広く確保できるケージが理想的と言えますね。
生きた昆虫が好み
最近は人工飼料も売られていますが、基本はコオロギなどの昆虫を与えることになります。
とくに生きた昆虫が大好きで、昆虫を見つけた時のまるでネコのような動きがとても愛らしいですね。
生きた昆虫を投入することを考えると、レオパだけでなく昆虫の脱走も気になるので、昆虫を入れることを前提にしたケージの設計が必要になります。
ヒョウモントカゲモドキ用ケージの例

では、実際に使われるヒョウモントカゲモドキ用のケージを紹介します。
あくまで一例ですので、これに限らず上記した条件に一致していればOKです。
ガラス爬虫類ケージ(ビバリア レプロパオ)
いきなり廃盤商品で申し訳ないのですが、管理人宅ではビバリアのレプロパオを愛用しています。(上の写真の左側)
もともとレオパを飼うきっかけをくれた親戚のおさがりなのですが、自作の温室に3個並べてピッタリだったので、いまでも愛用しています。
25×25㎝とサイズは最低限で、高さも15㎝程度とぴったりサイズ。
シェルターを置くだけの簡易的な環境であればこれでもOKです。
もちろんレプロパオにこだわる必要はなく、似たケージが販売されているので、迷ったらこのタイプでOKだと思います。
コンテナ(ハニーウェア Q-BOX)

もともとベタの繁殖用に使っていたものですが、これもレオパ飼育に使えます。
しっかり蓋を閉められて、一つ600円弱と安いうえに軽いので、お手入れも楽々です。
我が家にあるのは29×17×13㎝で幅が少し狭いので、ベビーやヤングサイズのお迎え用に使用しています。(一時的にヤングアダルトのハイイエローを入れていますがちょっと手狭に見えますよね)
今後ブリードして増えてきたときにメインでお世話になりそうです。
熱帯魚用水槽

熱帯魚用の水槽も、レオパ飼育に流用できます。
価格も爬虫類専用ケージより安いですしサイズもいろいろで、好みに合ったものが選べるでしょう。
ただし、基本的に魚がはねて逃げない程度のフタしかないので、爬虫類を水槽で飼育するための金網のフタを購入するか、フタを自作して対処することになります。
ちなみに写真は60㎝水槽ですが、大きすぎてレオパの居所がわかりにくく、メンテナンスが大変、高さが無駄だったことなどを考えると、45㎝のランチュウ水槽あたりがいいでしょう。
爬虫類用窓付きケージ

正式名称がわからないのですが、爬虫類飼育用としては前面が窓になっているケージも一般的です。
手入れもしやすいメリットがありますが、管理人は価格が高いこと、温室に合うサイズが見つからなかったことから、レオパには使用していません。(写真のケージにはクレスが入っています)
前面から管理できるのでレイアウトしやすいですし、あまりたくさん飼う予定がない場合や、たくさん置けるスペースがある場合にはおすすめです。
虫かご
昆虫飼育用の虫かごでも、問題なくレオパを飼育できます。
安価なレオパ飼育セットにも虫かごタイプがありますよね。
軽く、安く、管理しやすいメリットがあります。
ただしプラスチックには耐久性の面でデメリットがあるので要注意です。
保温球は基本的に使えないですし、レオパがひっかいたり床材の砂を入れ替えるときに傷がついて不透明になってしまいます。
とりあえずベビーをお迎えをするときなど、一時的なケージとして考えておくといいかもしれませんね。
総合的に考えて最適なケージを
ケージ選びの基礎は、あくまでもレオパが快適に飼育できることです。
温度調節や脱走防止など、レオパに適したものから選びましょう。
それらを加味したうえで、見た目も大切です。ケージは部屋に置いたときに存在感があるので、外観などの雰囲気も大切です。
虫かごなども紹介しましたが、ちょっと子供っぽいイメージで部屋の雰囲気に合わないこともあるかもしれませんね。
また、メンテナンスのしやすさも少し加味して選ぶといいでしょう。
レオパはほぼ毎日フンをしますし、湿度調節やレオパの体調チェックなどでよく手を入れなければいけません。
このように、レオパが快適に暮らせることをベースに、総合的に考えてケージを選ぶと後悔が少なくなります。
寿命の長い生き物でもあるので、なるべく快適に環境を整えてあげられるケージを選んでくださいね。