やっぱり良い!最強と名高い『水作エイト』の性能をプロが実使用レビュー

やっぱり良い!最強と名高い『水作エイト』の性能をプロが実使用レビュー
水作エイト コア 評価

信者を作り出すほど評判のいい、投げ込み式フィルターの「水作エイト」。

管理人宅でも、水作エイトを4つほど持っていますし、お店でもほとんどの水槽のろ過フィルターに水作エイトを使っていた、筋金入りの水作ファン。

今回新しく「水作エイトコア S」を購入したので、この機会に実際に使用し、プロの目で厳しく評価しようと思います!

水作エイトについて

水作エイト コア

一般的な投げ込み式フィルターと大きな違いは見られませんが、なぜここまで評判がいいのでしょうか?

まずは水作エイトの特徴について解説します。

水作エイトの仕組み

水作エイトを分解してみると、とてもシンプルな構造だということがわかります。

ろ材をプラスチックの本体でカバーしているだけで、上部に煙突のような突起があり、空気を逃がす構造になっていますね。

動力はエアーポンプから送られる空気で、空気が浮き上がることで微弱な水流を発生させて、ろ材に水を通しています。

実際にはろ材の水通しはあまりよくなく、例えるなら汚れをろ材に当てているというイメージに近いです。

なぜ濾過能力が高いの?

水作エイトの濾過能力で特筆すべきは、細かなゴミを取り除く物理濾過能力です。

もちろん生物濾過もしますが、カートリッジ式でろ材の大部分を捨ててしまうことでバクテリアがリセットされるため、生物濾過を水作エイトに頼るのはあまり望ましくないといえるでしょう。

物理濾過に関しても、じつは大きいゴミを取り除くのは苦手で、吸い取ってしまってもすぐにろ材が詰まってしまいます。

しかし、細かいゴミの舞っているような白濁りを除去する能力に優れていて、筆者もその点ではほかのどのフィルターよりも優れていると考えています。

構造的にはほかの投げ込み式フィルターと変わらないので、ひとえにろ材の絶妙な密度によるものでしょう。

ろ材に同じ素材を使っている「スペースパワーフィットシリーズ」は、ろ材がすぐに詰まってしまいあまり評価が高くないので、エアリフト式で優しく濾過する水作エイト特有の能力といえますね。

旧水作エイトと水作エイトコアの違いは?

水作エイトには、旧水作エイトと、リニューアル版の水作エイトコアがあります。

主な違いは、エイトコアでは、ろ材の中心に専用カートリッジを挿入できることでしょう。

活性炭やコケ防止、金魚用に水質を調整するものもありますね。

バクテリア定着を目的としたものもあるので、安定した生物濾過能力も期待できるようになりました。

もう一つ違うのは給水口の位置で、上部と下部のスリットのみだった旧水作エイトに対し、エイトコアでは上部の穴、サイドの穴、下部のスリットと追加されていますね。

旧水作エイトでは大きいゴミまで吸い取りやすかったのに対し、エイトコアではより細かいゴミを吸着し、ろ材全体をまんべんなく使える構造になっています。

改善か改悪かで言えばこれは使うシチュエーションによりけりで、金魚のように大きいゴミも出す魚には旧水作エイトが、白濁り対策などを重視したいならエイトコアのほうが有利になるでしょう。

実際に水作エイトコア Sを使って徹底レビュー!

今回気まぐれで水作エイトコアSを購入し、実際に隔離水槽の濾過に使用してみました。

とくに水作さんからお金をもらっているわけでもないので、デメリットはデメリットでどんどん書いていこうと思います!

白濁りが気になる熱帯魚水槽

水槽 白濁り

今回使用した水槽は、飼育している熱帯魚たちをなんらかの理由で隔離するための水槽です。

もともとテトラのAT-20でろ過していたシンプルな水槽ですね。

AT-20にはすこし水量が多かったのか、若干白濁りが出てきています。

おそらく、ろ過設備が整っていない水槽に、高たんぱくな乙姫を使っていたのも悪かったのでしょう。

浮いてくるのでキスゴム同時購入必須?

水作エイト コア

早速水作エイトコアSを付けてみたのですが、どうしても浮いてしまいます。

完全に空気が抜けきらず、沈むものの片側が上がっていますね。

調べてみると同様のトラブルが多いようで、対処に困っている方も多いです。

おそらく使い続けると沈んでくれるかと思いますが、浮かせておくわけにもいかないですよね。

投げ込み式フィルターが浮いてしまう場合は、エアホースの根元にキスゴムを取り付けて、ガラス面にくっつけてあげると沈みます。

やはりしばらく使うと空気が抜けて、しっかり沈んでくれたようです。

キスゴムは運がよければダイソーさんでも購入できます。

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泡が大きいかも?

水作エイト 白濁り

実際に空気を通してみたんですが、旧水作エイトより気泡が大きいような気がします。

内蔵されているエアストーンは同じだと思うのですが、どこか構造的に違うのかもしれません。

魚に悪影響があるほどの大きさではないですが、ちょっと気になりますね。

使われているエアストーン自体はそう珍しい形ではないので、社外品で細かい泡が出るものを探してもいいかもしれません。

取り付けから一晩経過…

というわけで、実際に取り付けて一晩待ってみました。

水作エイト コア 効果

ごらんのとおり、最初の白濁りとは雲泥の差。

ピカピカな水になりましたね!

水作エイト 熱帯魚

水槽内の魚もきれいに見えます。

濾過能力自体は旧水作エイトになんの遜色もないですが、旧水作エイトよりもきれいになるまでの時間は長くなったような気もします。

給水口が小さくなった影響かもしれませんね。

ただ、濾過能力は十分ですし、むしろ標準装備の活性炭フィルターの効果か、旧水作エイトよりもキレイになっているような気がします。

ろ材の汚れも構造上上には偏っていますが、旧水作エイトよりまんべんなく汚れがついているので、よりろ材が長持ちしそうですね。

水作エイトコアのメリット・デメリット

実際に使った結果には大満足ですが、最後にまとめとしてメリットとデメリットを記録しておこうと思います。

結論から言えば、濾過能力自体は非常に高いですが、その効果を最大限生かすにはすこし条件があるように思いました。

メリット

メリットはなんといっても白濁りの除去能力です。

今回は生物濾過能力が足りず、たんぱく質の多い餌を与えたことによる影響かと思いますが、一晩でスッキリなくなったので、白濁りの除去能力に優れているといえるでしょう。

この部分は旧水作エイトにそん色ないですね。

次に吸水口を分散したことによるろ材の有効範囲が増えたことです。

旧水作エイトは上部がドロドロになってしまいがちでしたが、広範囲で濾過できるようになったことで、ろ材の交換頻度がやや減ることが期待できます。

カートリッジの効果に関しても、小さいので微々たる影響かと思いますが、ないよりはあったほうがはるかにいいでしょう。

デメリット

まず、エサの食べ残しやフンが多い生き物に対しては、吸水口が少ないのでほぼ水槽内に残ることになると思います。

金魚など汚れを多く出す魚には、外掛け式フィルターにストレーナースポンジを付けるなどして、別途物理濾過を任せたほうが安心でしょう。

また、水に沈めたときに浮いてくるのも少し気になりますね。

キスゴムもそう高いものではないので用意してもいいですが、キスゴムを使えない水槽の真ん中に置きたい場合はすこし使いにくいです。

あとは気泡が大きめなので、適切空気量だとちょっと水面の揺れが気になります。

ハチェットなど水面を好む魚がいると、少しストレスになるかもしれませんね。

まとめ

正直、旧水作エイトの能力が高すぎて、あえて水作エイトコアを買うことがなく、販売から数年ほぼ試してこなかったのですが、ちょっと損をしていたかもしれません。

実際使ってみると旧水作エイトにも勝るメリットがあり、さすが往年の名器を改修しただけあるな、と思いました。

もちろん旧水作エイトが生きる部分もありますし、旧水作エイトもいまのところ現行品として売られているので、シーンによっては旧水作エイトを買うこともあるかもしれません。

いずれにせよ水作エイトシリーズの実力は今回紹介した通りなので、いま「どの投げ込み式フィルターを買おうかな?」と思っている方は、水作エイトをぜひ検討していただければと思います。




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